
島原の乱直後、過酷なキリシタン弾圧の時代を舞台とした『沈黙』。 その200年後、300年後を描いた精神的続編にあたる『女の一生』、その第一部。 長崎の商家へ奉公に出てきた浦上の農家の娘キク。活発で切れながの眼の美しい少女が想いを寄せた清吉は、信仰を禁じられていた基督教の信者だった……。 激動の嵐が吹きあれる幕末から明治の長崎を舞台に、切支丹弾圧の史実にそいながら、信仰のために流刑になった若者にひたむきな想いを寄せる女の短くも清らかな一生を描き、キリスト教と日本の風土とのかかわりを鋭く追求する。 本文より 日本人たちはこのように彼(神父のベルナール・プチジャン)がある質問さえしなければ好意的だった。しかし彼が一度でもその質問を口にすると、まるで今まで晴れていた空が突然に曇るように、顔色を変え、不機嫌に黙りこんだ。その質問とは、 「お前さん、切支丹を知りませんか」 という短い、何でもない質問だった。(「探索者」) 著者の言葉 長崎の歴史を知れば知るほど、それを学べば学ぶほど、この街の層の厚さと面白さとに感嘆した。更に私の人生に問いかけてくる多くの宿題も嗅ぎとった。それらの宿題のひとつ、ひとつを解くために私は『沈黙』から今日までの小説を書いてきたと言っていい。ここ十数年の間、長崎は私の心の成長に忘れることはできぬ街となった。おいしい養分を与えてくれる母胎となってしまった。(本書「筆間雑話」) 遠藤周作(1923-1996) 東京生まれ。幼年期を旧満州大連で過ごす。神戸に帰国後、12歳でカトリックの洗礼を受ける。慶応大学仏文科卒。フランス留学を経て1955年「白い人」で芥川賞を受賞。結核を患い何度も手術を受けながらも、旺盛な執筆活動を続けた。一貫して日本の精神風土とキリスト教の問題を追究する一方、ユーモア作品や歴史小説、戯曲、映画脚本、〈狐狸庵もの〉と称されるエッセイなど作品世界は多岐にわたる。『海と毒薬』(新潮社文学賞/毎日出版文化賞)『わたしが・棄てた・女』『沈黙』(谷崎潤一郎賞)『死海のほとり』『イエスの生涯』『キリストの誕生』(読売文学賞)『侍』(野間文芸賞)『女の一生』『スキャンダル』『深い河(ディープ・リバー)』(毎日芸術賞)『夫婦の一日』等。1995年には文化勲章を受章した。
Onna no Isshou is a Japanese novel of 434,981 characters, with 14,840 unique words and 2,362 different kanji. Its difficulty rating on Jiten is hard, 4.0 out of 5. The full vocabulary list ranks all 14,840 words by how often they appear, and you can study them on Jiten or download them as an Anki deck.
Here are some of the words that appear most often in this media, as well as a sample of its rarer vocabulary.